シャペルルルの魔法絵本 砂漠の国編

ウリダ編

☆1
シャシャ「くすくす、こちらで出会うのは、これが初めてになるかしら?」
シャシャ「今日は絵本に起きた、変化について伝えに来たの。」
シャシャ「絵本がその影響力を増している。登場人物を増やしているわ。」
シャシャ「その意図はわからないけれど、予想外の出会いを生むのは確か。」
シャシャ「あなたにとっても、彼らにとっても……ね。」
シャシャ「きっと、ここからの物語は、今までと違ったものになる。」
シャシャ「それを心に留めておいて。そして彼らとの出会いを……、」
シャシャ「楽しんで、ね。」

宝箱マス
ノノ「あれ~、きみってリキくん?こんにちは~!」
リキ「あなた、ノノ?何であなたが……、」
リキ「……え?ていうかここ、どこ?冗談でしょ……。」

☆2
ノノ「リキくん、一緒に行こう!ノノとノノのしっぽに任せて~!」
リキ「……この子、僕が不器用なこと、気にしてないのかな。」
リキ「……まあ、別に。ついていってあげてもいいよ。」

☆3
リキ「うわ、大きな柱……。何、これ?」
ノノ「和の国のトリイ……、に似てるね~。」
リキ「ふうん……。あなた、結構物知りなんだね。」

宝箱マス
ノノ「わぁ~、カニさんだ!こんにちは~。」
ノノ「なになに、この近くにいいもの?ありがとう、探してみるね~!」
リキ「あっ、本当だ……!ここに箱があるよ。」

ユニットマス
ノノ「リキくん、あそこに誰かいるよ!こんにちは~!」
ウリダ「ここ、どこ?お前たち、誰?」
リキ「……何か、また厄介なことが起こりそう。」

☆16
ノノ「すご~い!あの洞窟の先に、こんな場所があったんだね~!」
ウリダ「もはや別世界。あのでかい足、別の生き物。」
リキ「あれはおもちゃでしょ。はぁ、訳わかんない……。」

宝箱マス
リキ「あのねずみたち、何してるんだろう……。」
ウリダ「あいつのしっぽ、ぴこぴこしてる。何で?」
ノノ「リキくんはねずみさんのことが気になってるみたいだね~。」

宝箱マス
リキ「まさか、巨大おもちゃの足の下をくぐる日が来るなんてね……。」
ノノ「寝てるのかもしれないね~。起こさないように行こ~……!」
ウリダ「ねてろー、ねてろー。そのままねてろー。」

☆28
リキ「この世界、ほんと訳わかんない。紙吹雪?まで降ってるし……。」
ウリダ「あ、あそこ。ウリダみたいな鳥。ウリダ、あそこまで行きたい。」
ノノ「おもちゃさんの上だね!よ~し、みんなでがんばろ~!」

☆30裏
リキ「あれ?空がぼやけて……、本を開く前の景色?」
リキ「絵本の外が見えたってことは、ここから出られるってこと!?」
ノノ「やった~!二人のおかげだよ、ありがとう!」
リキ「……。」
ウリダ「こいつのしっぽ、正直。しょげてる。」
リキ「……!み、見ないでよ!寂しいって思って悪い!?」
ノノ「リキくん……。」
ノノ「ね、笑って冒険したんだから、笑ってさよならしようよ!」
ノノ「だって絵本の外に出ても、ノノたちは友達なんだから!」

モルタザ編

☆1
ゴーフル「む?何だここは……、ワッフル、無事か?怖くないか?」
ワッフル「ん~、ふしぎな場所だけど、お兄ちゃんといっしょなら平気!」
ゴーフル「そうか!やっぱりお前は、いつでもどこでも最高の妹だな!」

宝箱マス
ワッフル「ゼラチンタウンの湖みたい!お菓子の国をおもいだすな~。」
ゴーフル「旅に出てしばらく経つからな。それも最低な俺のせいで……、」
ワッフル「でも、お兄ちゃんとたびしたから常夏の国の海にもみえるよっ!」

☆2
ゴーフル「この気配はモンスターか!ワッフル、気を付けろ!」
ワッフル「うん!いっぱい気をつける!」
ゴーフル「さすがワッフル!100点中1000000点だ!」

宝箱マス
ゴーフル「この気配は……何だ!?よく分からんが気を付けろ!」
ワッフル「うん!またいっぱい気をつける!」
ゴーフル「ワッフル……!ああ、俺はお前がいるだけで幸せだ……。」

ユニットマス
モルタザ「あァ……?人か。悪ィが道を知らねェか?」
ワッフル「あなたも迷子なの?じゃあ、わたしたちといっしょに行こう!」
ゴーフル「何ッ!?お、俺とワッフルの二人旅が……!?」

☆16
ゴーフル「この男を妹から遠ざけたい!だがそれでは妹の優しさが!」
ゴーフル「妹の優しさを踏みにじるなんて、俺は最低のお兄ちゃんだ……!」
モルタザ「おいガキ、何かお前の兄貴がすげー勢いで落ち込んでんぞ。」

☆25
モルタザ「あァ~……、腹減った。しばらく食ってなかったなァ。」
ワッフル「じゃあ、これあげるね!お兄ちゃん特性激甘ハンバーガー!」
モルタザ「激甘ァ!?……なら、あいつ用にとっとくか?」

宝箱マス
ワッフル「前に、お兄ちゃんと王子さまとこんなふうに散歩したよね~。」
ゴーフル「あいつ、一体今どこで何をしているのか……。」
モルタザ「……オレの王サマも、仲間も今頃どこで何してんだろうなァ。」

宝箱マス
モルタザ「おい、あの辺り見てみろよ。この本の外が見えてねェか?」
ワッフル「あともう少しだねっ!がんばろう、モルタザくん!」
モルタザ「はァ、んな風に呼ばれんのは初めてだ……、別にいいけどよ。」

☆30裏
モルタザ「こっから外に出られるっぽいな。あいつらと会えりゃいいが……。」
ワッフル「わたしたちがこうやって出会えたんだもん!」
ワッフル「きっと、なかまの人たちともまた会えるよ!」
ワッフル「いっしょに頑張ろっ!」
ゴーフル「ワッフル……!」
モルタザ「何でオレじゃなくてお前が感動してんだよ!?」
ゴーフル「妹の心のこもった応援だぞ!心が震えて当然だ!」
ゴーフル「俺はお前などどうでもいいが、まあ……、」
ゴーフル「お前の王子に会えるといいな。」
モルタザ「……。どうかなァ。そう上手く行くもんかね。」
モルタザ「ま、そうなるに越したこたねェ。オレももう少し気張るとするよ。」

リーハネフ編

☆1
カルデラ「ん?ここは……。オレ、今日はまだ川に入ってないぞ?」
アルトナ「カルデラ、どうしてお前がここに?」
カルデラ「えぇっ、兄ちゃん!?何がどうなってるんだ……?」

☆2
アルトナ「お前と会えたのは嬉しいが、そうも言っていられないようだな。」
カルデラ「うわぁっ!?兄ちゃん、ここ何か隠れてるぞ!」
アルトナ「自警団の皆もいない……。カルデラ、ここは俺に任せろ。」

宝箱マス
カルデラ「兄ちゃんに助けられちまった。オレってまだ弱っちいなぁ……。」
アルトナ「お前の弱さは克服できる弱さだ。強くなりたいなら、共に特訓だ。」
カルデラ(兄ちゃんの特訓も、兄ちゃんもオレには強すぎなんだよな……)

宝箱マス
カルデラ「兄ちゃんみたいに強くなるにはどうすりゃいいのかなぁ……。」
カルデラ「……あーっ!こんなに考えてられるかーっ!」
アルトナ「待つんだ、カルデラ。そっちには怪しい洞窟が……。」

ユニットマス
カルデラ「に、にいちゃぁぁぁあん!助けてぇぇええええ!」
リーハネフ「よがっだぁぁあああ!人だわぁぁああああ!」
アルトナ「……?君はどちらさまかな?」

☆16
カルデラ「うわっ、何だあのデカブツ!?まさか恐竜……?」
リーハネフ「もうやだぁあ、帰りたいぃぃ!お兄様ー!モルタザー!」
アルトナ「ふむ、君はどうやら落ち着きが弱い人のようだな。」

☆23
カルデラ「おい姉ちゃん、弓貸せよ。弦切れたまんまじゃ危ないぞ?」
リーハネフ「ありがとう……。うぅっ、弟も私をそう慕ってくれたら……。」
アルトナ「どうした、弱き人よ。何故突然メソメソしだしたんだ?」

宝箱マス
リーハネフ「弓、直してもらっちゃったわ。あなたの弟は器用な子なのね。」
アルトナ「弟には俺にない強さがあるんだ。繊細さだ。心も体も、な。」
カルデラ「兄ちゃん……。」

☆29
アルトナ「踏ん張るんだ、体力が弱き人よ。この巨人の先に出口がある。」
リーハネフ「お、お兄様たちが待ってるならぁ~……!」
カルデラ「い、いいぞ姉ちゃん!がんばれ!がんばれー!」

☆30裏
リーハネフ「ほ、本当に出口があったぁ……!よよよ、よかったぁぁああ……。」
アルトナ「ここまでよく頑張ったな。君は、もう強き人だ。」
リーハネフ「ここまで……、ひぇぇっ!?ここ、こんなに高かったの!?」
リーハネフ「あっ!ここ、眺めがいいわね!景色もすごく綺麗……。」
リーハネフ「あなたたちにも出会えたし、ここでの出来事って……、」
リーハネフ「案外、楽しかったかもしれないわっ!」
カルデラ「姉ちゃん、能天気だなー。嬉しそうならいいんだけどさ。」
アルトナ「俺たちも行こう、カルデラ。……うん?どうした?」
カルデラ「あ、あのさ、兄ちゃん……。」
カルデラ「ここに来るまで、オレたちのこと守ってくれて、ありがとな。」
カルデラ「……オレ、いつか兄ちゃんの弓をもっと良くしてやるよ。」
カルデラ「そしたら、兄ちゃんももっと強くなれるだろ?」
アルトナ「カルデラ……。」
カルデラ「……。」
カルデラ「って、いつかっていつだよ!?オレそんなに待ってらんねーっ!」
カルデラ「すぐにでも良くできるように、今から特訓だーっ!」
アルトナ「自ら特訓か。いい心がけだ、カルデラ。」
アルトナ「……お前の持つその強さも、今度教えてもらうことにしよう。」

ハーメディ編

☆1
リャンハオ「さっきまで山で修行してたはずがどう見ても見知らぬ土地……。」
ミャオピン「師匠!これはいわゆるハプニングって奴だヨー!」
リャンハオ「らしいね。じゃあ一丁、修行の旅と洒落込もうかい?」

☆2
リャンハオ「おっと、何やら気配がするね。さあさあ準備はいいかい?」
ミャオピン「モチのロンヨ!修行の成果を見せる時ヨー!」
リャンハオ「その意気やよし!さあサ、実践だよミャオピン!」

宝箱マス
ミャオピン「わはー!あっちにも魚、こっちにも魚!じゅるり……。」
リャンハオ「ニャハハハ、ミャオピンは魚に目がないね。」
リャンハオ「あたしの大好きな饅頭も、どこかに泳いでやしないかね?」

宝箱マス
ミャオピン「水が透き通ってキラキラヨ!この前見たヨルダみたいヨー!」
リャンハオ「ヨウやムウマにも見せたいもんだね!」
ミャオピン「むむっ!?別のキラキラも見つけたヨ!」

ユニットマス
ミャオピン「師匠師匠!迷子ヨ!迷子見つけたヨー!」
ハーメディ「……誰だよ、お前ら。それより僕の神さまは……?」
リャンハオ「あたしたちは神じゃあないが、旅は道連れだ、一緒にどうだい?」

☆17
リャンハオ「君、中々見どころがあるね!あたしと一丁手合わせでもどう?」
ハーメディ「……勝手なこと言うな。だから人間なんて嫌いなんだ。」
ミャオピン「わたしも迷子と仕合したいヨ!迷子~、機嫌直すヨ~?」

☆20
ミャオピン「迷子、ほんとに筋がいいヨ!一緒に修行の旅行くのはどうヨ?」
ハーメディ「行くもんか。これ以上、人間の連れなんかいらない。」
リャンハオ「君の連れだなんて、一体どんな猛者か、うずうずするね。」

☆26
ハーメディ「何でお前ら、僕に構うんだよ。あいつらみたいだ……。」
ミャオピン「むむ~、生意気だヨー!でもほっとけない気がするヨ!」
リャンハオ「村に来た頃のマウムみたいだね。ま、そこも可愛げって奴かな!」

☆29
ミャオピン「あそこから外の景色が見えるヨ!何かあるかもしれないヨー!」
リャンハオ「皆であそこまで競争するかい?あたしもミャオピンも速いよ!」
ハーメディ「……僕に喧嘩を売ってるのか?不敬を通り越して面白いな。」

☆30裏
リャンハオ「修行の旅、これにて終了!ってところかな?」
ミャオピン「新鮮だったヨ!楽しかったヨー!」
ハーメディ「……僕には神さまだけでいいのに何で助けたんだよ。」
リャンハオ「ニャハハハ!旅は道連、あと世は情けって言うだろ?」
ハーメディ「……はぁ?」
ミャオピン「最後まで辛辣だヨ!」
リャンハオ「さて、あたしたちも帰りますか。元の暮らしに戻りゃ……、」
リャンハオ「旅の縁って奴で、君とまた会う日が来るかもしれないしサ。」
ハーメディ「お前たち……。」
ハーメディ「今回は僕に助力したから放っておいたけど……、」
ハーメディ「次に会った時に僕を邪魔したら許さない。」
リャンハオ&ミャオピン「……。」
リャンハオ「おぉ~、君!ここ一番のやる気じゃないですかい!」
ミャオピン「すっごくわくわくするヨ!本気の迷子、楽しみだヨー!」
ハーメディ「……。」
ハーメディ「……。」
ミャオピン「アイヤッ!?迷子、無言で帰ったヨ!」
リャンハオ「旅の仲間のところに戻って鍛錬でもするのかねえ。」
ミャオピン「迷子……!意外と真面目ヨ!これは成長に期待が持てるヨー!」
リャンハオ「ニャハハハ!連れと一緒のあの子に会うのが楽しみだね!」

イルハーレ編

☆1
ナガラシャ「このナガラシャ一生の不覚っ!我が王子を見失うなんてっ!」
セス「お、おい、大丈夫か?しかしここは一体……?」
セス「まるで私が……おれが夢見ていた物語のような世界ではないか!」

宝箱マス
ナガラシャ「もしや、あなたはセス王子……?……我が王子を妨げる者ですか?」
セス「おれは王位なんて考えていない。今のおれはただのセスだ。」
ナガラシャ「なら良し!あなたのこと、結婚しませんけど好きですよ!」

☆3
セス「一面の海原、異国風の建物!宮殿の壁画でも見たことがない!」
ナガラシャ「クッ……!わたしの王子も昔はこれくらい純粋だったのに!」
セス「ど、どうした!?おれでよければ話を聞くぞ……?」

☆13
セス「見ろ、宝箱だ!が……、宝を守るモンスターか。」
セス「よしっ、ここはおれに任せろ!危険だから離れているんだぞ!」
ナガラシャ「あの程度なら心配無用でしょう。頑張れ男の子~!」

ユニットマス
セス「やっぱり冒険は楽しいな!けど、少し疲れてきたかも……、」
イルハーレ「ふむ、何やら難儀しているな。私でよければ手を貸そう。」
ナガラシャ「あっ、あれ!?あなたは……、継承権15位のイルハーレ王子?」

☆16
セス「うわぁ……!な、何だこれは!?動く人形?こんなの初めてだ!」
イルハーレ「ふむ、中々凝った趣向だ。面白い。」
セス(う、おれより威厳がある……。やはり王はこのような方に……)

☆20
セス「またモンスターか!手強そうだがおれだって負けないぞっ!」
イルハーレ「お前ほどの手練れであれば、気取られずに手を貸せるだろう?」
ナガラシャ「音に聞く通りの慧眼ですね……。今回は仰る通りにしましょうか。」

☆26
ナガラシャ「ところで何故あなたのような方がこのような場所にお一人で?」
イルハーレ「有体に言うと迷ったのだ。皆は今頃どうしているのか……。」
セス「迷った話なのに威厳がある……!これが貫禄……、なのか?」

☆29
セス「見ろ、外の世界が見える!お前たち、元の世界に戻れそうだぞ!」
セス(……だが、そうなればおれも、再び王子としての日々に……)
ナガラシャ&イルハーレ「……。」

☆30裏
ナガラシャ「やった~!これで元の世界に帰れます!」
セス「そうか……よかった。……この冒険ももう終わりだな。」
イルハーレ「私と同じ、若き王子よ。何事か抱えているという顔だが。」
セス「……。」
セス「本当は、まだこの世界にいたい。一度でいいと割り切れないんだ。」
セス「でも私は、ここでも、あちらでも真に一人ではいられない。」
セス「ここにいては、皆を心配させる。王子として好ましくないことだ。」
セス「たとえ王になれない王子だとしても……。」
ナガラシャ「セスくんみたいなピュア男子は、自分の望みを追うべきですっ!」
セス「え、ええっ!?」
ナガラシャ「セスくん、己の望みを叶えるにはそれ相応の努力が必要です。」
ナガラシャ「でも、その努力を実らせたなら誰だって納得させられますよ!」
イルハーレ「セス王子よ、私も身勝手なことと承知で言わせてもらうが。」
イルハーレ「その賢明さは美徳だが、その望みを諦めてはほしくない。」
イルハーレ「お前の望みが成ることは、私の望みでもあるからな。」
セス「えっ?どういうことだ?」
イルハーレ「私には望みがある。それが成った暁には……、」
イルハーレ「私は、私以外の望みも全て成る世にしたいのだ。」
セス「……。」
セス「……ありがとう。おれ、二人と冒険が出来てよかったよ。」
セス「また会えるのを楽しみにしてる。……元の世界でもな!」

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