妖怪くじ さまあ

開始時

アーサー「よくきたな、野郎ども!『妖怪くじ』の時間だぜ!」
ゼグダ、ペシェ、メルナード「ヨーホー!」
アーサー「俺たちがくじの元締め、アーサー海賊団!そして頼れる船長、アーサーとは俺のことだ!」
メルナード「船長……かっこいいぜ!」
アーサー「ふっ……、ありがとよ。お前もなかなかのもんだぜ。」
アーサー「それじゃあ早速、『妖怪くじ』について説明を……、」
たいてんき「覚悟ぉおおおお!」
アーサー「あぶねっ!」
たいてんき「なぬっ!わしの一撃を受け止めるとは、おぬし、なかなかの使い手……、」
たいてんき「って、そんなことはどうでもいいわ!わしがびぃちでばれぇに興じている隙に、なーにをやっているか!」
しずめき「たいてんき様~、そぉ~れ。」
「はぁ~い。」
たいてんき「今はそれどころではないわあ!」
メルナード「すげぇスパイクだ!」
アーサー「何やってんだって言われてもな……。俺たちは『妖怪くじ』の説明をしてるだけだぜ。」
たいてんき「おかしいじゃろうが!おぬしらは妖怪か?違うじゃろう!」
ペシェ「われらはかいぞくなり。」
アーサー「お、なるほどな。わるい、わるい、俺としたことが……、」
アーサー「海賊がやるなら『海賊くじ』だな!」
たいてんき「違うわあ!そもそもの前提が間違っているという話をしておる!」
たいてんき「くじはわしら百鬼夜行が始めたもの!それをなぜ、おぬしらが仕切っておるのじゃ!」
アーサー「代行を頼まれたんだよ。ふっ、頼りになる男は、急な頼みも余裕で引き受けちまうのさ……。」
たいてんき「代行~?誰がそんなことを。」
ゼグダ「彼だ。」
しずめき「あ、お疲れ様です。」
たいてんき「裏切ったかしずめきぃ!」
しずめき「とんでもない!私は『妖怪くじ』のマンネリ化を防ぐために、参謀として手を打ったまででございます。」
しずめき「決して!ばかんすを楽しもうとしたわけではありませんゆえ。ええ、ええ、決して。」
たいてんき「二回目でマンネリも何もなかろうがっ!」
アーサー「えーっと、よくわかんねーけど……、なんか手違いがあったってことか?」
ゼグダ「そのようだな。」
アーサー「じゃ、俺は手を引くぜ。」
たいてんき「なに、よいのか!?」
アーサー「ふっ、当然のことを聞くなよ。嫌がる相手から奪うほど、落ちぶれちゃいねえぜ。」
たいてんき「おぉ!おぬし、話がわかるではないか!頭(かしら)として、なかなかの器を持っておるな。」
アーサー「そ、そうか?ふふふ……。」
たいてんき「うむ!わしの次ぐらいのやつな!」
アーサー「お前の……次!?」
たいてんき「よしよし、話はついた!しずめきよ、早速『妖怪くじ』の説明を……、」
アーサー「待ったああああ!」
アーサー「……このくじ、やっぱり俺たちアーサー海賊団が仕切らせてもらうぜ!」
たいてんき「なにを言っとるかあ!?」
ペシェ「せんちょう、まけずぎらい。」
アーサー「俺がお前以下なんて言われちゃ黙ってられねえ!俺のほうがうまく仕切れるはずだ!」
たいてんき「はぁー!?わしは既に一回やっておるのだぞ!年季が違うわ、年季があ!」
アーサー「お、俺はセンスがずば抜けてるんだよ!」
たいてんき「きぃ~、生意気な~!しずめき、なんか言ってやれ!」
しずめき「わかりました。では、言わせていただきましょう!」
しずめき「これはもう、宝探しで決着をつけるほかないと!」
アーサー、たいてんき「……は?」
しずめき「優劣をつけるのであれば勝負が一番!これよりお二人には、くじの景品集めをしていただければと。」
しずめき「そしてより豪華なものを持ってきたほうが、優れた頭……ということで、いかがでしょう?」
アーサー、たいてんき「乗ったぁ!」
ペシェ「ちょろい。」
しずめき「というわけで、お集りの皆々様。今回の『妖怪くじ』は前回よりも豪華絢爛!賞品も当たりも、増し増しでお送りいたします。」
しずめき「賞品の購入に関しては前回と同じく。1枚30000ゴルド、99枚まで購入できます。」
しずめき「そうそう、皆様が手にするのは妖怪と海賊の財宝。誰にでも……というわけには、まいりません。」
しずめき「参加条件は前回と同じく、『初心者』を越えた者にのみ、とさせていただきます。どうぞ欲のままに、己を鍛えてくださいませ。」
ゼグダ「当選発表は、後日この場で行う。くじを持っている者は忘れずに集まってくれ。」
ゼグダ「……これでいいのか、しずめき。」
しずめき「完璧です!」
しずめき「さあさあ、準備は整いましたよ。ここはビシッと、開始の宣言をば!」
たいてんき「む、むむむ……。何か乗せられている気がしてきたのじゃが……。」
しずめき「まさか!たいてんき様ともあろうおかたが私如きの提案に翻弄されるわけがありますまい!」
しずめき「むしろその流れを乗りこなし、支配する……。さながら……さぁふぁのように!」
たいてんき「さぁふぁ!」
しずめき「それこそが我らが頭領、たいてんき様のお姿です!ああっ、まったくもって構いませぬ!よっ、和の国一の波乗り!びぃちの視線独り占めっ!」
たいてんき「そうかぁ……?そうかあ!かーかっかっか!まぁ言われるまでもないがな!」
たいてんき「よしよし!よくぞ提案した、しずめきよ!我が圧倒的大勝利を、一番傍で見ることをゆるーす!」
しずめき「ははぁー!」
アーサー「へへっ!決まりだな、たいてんき!」
アーサー「それじゃあ始めようぜ!アーサー海賊団対百鬼夜行の大勝負!」
たいてんき「応とも!」
たいてんき「『妖怪くじさまあ』!開幕じゃあ!」
メルナード(全部しずめきって人の、思い通りじゃねえか、これ……?)

結果発表

アーサー、たいてんき「当選発表ー!」
たいてんき「……わしのほうが声がでかかったな。」
アーサー「いやいや、俺のほうが……。」
アーサー、たいてんき「……。」
「ぜりゃあああ!」
しずめき「くじの購入、ありがとうございます。お待ちかねの当選発表の時間がまいりました!」
しずめき「お手持ちのくじは前回と同じく妖術仕込み。触れるだけで結果が出る優れもの!そして、くじが当たっていれば……、」
ペシェ、メルナード「ヨーホー!」
ゼグダ「アーサー海賊団と百鬼夜行が集めた、数々の財宝と交換することができる。」
メルナード「遠慮はいらねえ。片っ端から持って行きな!」
しずめき「しかしご注意を。くじにかけられた妖術は今回も期限付き……。効果が切れれば、ただの紙と化してしまいます。」
ゼグダ「くじの交換と確認は、期限内にということだ。」
しずめき「さあ、これで説明はおしまい。たいてんき様、アーサー殿!眼を奪われるような剣戟は一旦やめて、こちらへ!」
アーサー「ぜぇー、ぜぇー……。よ、よし!それじゃあ野郎ども……!大砲を空に向けな。派手に始めるとしようぜ!」
たいてんき「おおっ、派手なのは良いな!我らはここにありと、国中に知らしめてやろうではないか!」
アーサー「へへっ、初めて気が合ったじゃねえか!それじゃあいっちょ、やってやるぜ!」
たいてんき「さあ、くじを構えよ!期待せよ!当たりも外れも等しく結果。くじを開くごとに声をあげよ!夏の烈火、何するものぞ!我らの熱気で喰ろうてやろうぞ!」
しずめき「それでは、いざ。」
たいてんき「開封せよー!」
ペシェ「……ところで。かったの、どっち。」
しずめき「うーん……、引き分けですかね!」
アーサー、たいてんき「……。」
「じぇええええい!」
メルナード「せっかく綺麗にまとまりそうだったのに……。」
ペシェ「やっちまったなり。」

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