妖怪くじ えれきてる

開始時

ゲイル「よう、そこの君!今日も人生を楽しんだかーッ!?オレたちはもちろん、最ッ高の一日だったぜェ!そうだろ、タイムキラーズのみんな!」
エレノア、ウィステル「ー♪」
コリン、ミサリサ「ー♪」
ゲイル「さァて、名残は惜しいがライブも終わりだ。だが、今日はとっておきのお知らせがある!」
ゲイル「和の国とのコラボが決まったぜ!拍手をもって迎えてくれ、チーム百鬼夜行!」
たいてんき「かーかっかっか!此度はわしをひとめ見るため、よくぞ参ったのう!畏れ、敬い、とくと平伏すがよい!」
コリン、ミサリサ「ー♪」
たいてんき「お、おおっ!口上の後に盛り上げの音が鳴るとは、これは……、」
たいてんき「これは気持ちがいいではないかぁ!」
しずめき「さすがはたいてんき様!初めてお聞きになった時は、雷にびくつく鼠のごときありさまでしたのに、もうお慣れになったとは!」
たいてんき「ふ、ふん!わしにかかれば異国のえれき音楽なぞ、おちゃのこさいさいよ!ほれ、もっとかき鳴らすがよい!」
エレノア、ミサリサ、ウィステル「---♪」
たいてんき「だからっていきなり爆音にするやつがおるかぁーっ!」
しずめき「さて、ここからはこのしずめきが進行をいたしましょう。」
たいてんき「しずめき?もしやしれっと外したのは、耳栓ではないか?これ、しずめき!?しずめきーっ!」
しずめき「知る人ぞ知る『妖怪くじ』三度目は!たいむきらーずの皆々様にこらぼいただき……、」
しずめき「『妖怪くじえれきてる』の開催と相成りました!」
エレノア、ミサリサ、ウィステル「-♪」
しずめき「さらに此度は当たりの数を増やしております。景品は前回に引き続き、絢爛豪華な金銀財宝!」
ゲイル「いつもオレたちと一緒に楽しんでくれてる、ファンのみんなへの感謝の気持ちだぜ!もちろん全員、『初心者』は乗り越えてるよな?」
ウィステル「今から『初心者』を卒業してくれてもいいんだぜ!むしろオレと一緒に乗り越えちゃう!?女の子なら大歓迎!彼女が欲しい野郎どもは同士!」
コリン「僕たちの品性が疑われるからやめて。」
ミサリサ「サイテー。」
エレノア「回収。」
「ああーっ!バンドマンになったらモテるって聞いたのにぃ~っ!」
しずめき「では、前座はこれにて終い!さあさあ、開幕と参りましょう。いざや、ご喝采!ご覧あれ、我らが大妖怪!」
たいてんき「『妖怪くじえれきてる』!」
たいてんき「開幕じゃあ~っ!」
エレノア、ミサリサ、ウィステル「ー♪」
たいてんき「ふふん、決まったのう!」
ゲイル「おおっ?すごい勢いで買ってくれてるじゃねーか。くじってのは初めてやってみたが、こんなに喜んでくれるなら、オレも嬉しいぜ!」
たいてんき「かーかっかっか!さすがはわしじゃ!えれきの国に戴天鬼の名がすでに知れ渡ったようじゃのう!」
たいてんき「どれどれ?どういった者が買っておるのか見てやろうではないか。えー……、たいむきらーずふぁんくらぶめんばー。」
たいてんき「次は……、たいむきらーずふぁんくらぶめんばー。ふ、ふむ?それから?ほう……。」
たいてんき「ふぁんくらぶめんばーばかりではないかぁ~っ!」
しずめき「あんけーとによりますと……、ごにょごにょ。」
たいてんき「なっ……、きゃつらにかりすま性がある、じゃとぉおおおっ!」
たいてんき「ぬああっ、もう我慢ならぬっ!たいむきらーずよ、いささか目立ちすぎではないか!?」
しずめき「おお!懐の寂しさゆえに、こらぼで売り上げあっぷを当て込んでいたとは思えぬ物言い!」
たいてんき「わしの名を貸してやったのだ!」
たいてんき「そうじゃ、おぬしら!売り上げの取り分でかうんとだうんらいぶ、とやらを催すそうではないか!つまりこらぼ相手のわしも出られるということじゃな!?」
ゲイル「くじだけじゃなく、ライブでもコラボってことか?いいじゃねーか!盛り上がること間違いなしだぜ!」
たいてんき「申したな!?撤回は聞かぬぞ!?では、らいぶにて!おぬしらとわしの、かりすま対決じゃぁあああ~っ!」
エレノア「なら、今日からみっちり特訓だね。あたしは音楽に手は抜かないよ。」
たいてんき「えっ。」
ミサリサ「輸入品の音楽理論書、10冊くらい持ってくるね。」
ウィステル「デートも遊びもお預けだァーッ!ウウッ、グスッ。」
たいてんき「お、おぬしら!わしを連行するでない!?はなせ、はなせぇええ~っ!」
コリン「ところで、しずめきさん。くじの景品はどうするの?まだ足りないみたいだけど……、」
しずめき「ご心配ならず。どうぞ、このしずめきにお任せください。」
コリン「その笑顔、こわ……、」
たいてんき「はっ!な、なにかの恒例を忘れておるような……?」
たいてんき「と、とにかく!わしが出るライブの豪華さにも関わるのじゃ!皆の者、くじを買うのじゃぞ~っ!」

結果発表

ゲイル「カウントダウンライブ、最後はこの曲!」
たいてんき「『妖怪えれきてる』じゃーっ!」
ゲイル、たいてんき「―♪」
エレノア、ミサリサ、ウィステル「―♪」
コリン、しずめき「―♪」
コリン「しずめきさん……、練習では、たいてんきさんにヤジ飛ばすだけだったのにフツーに三味線でパフォーマンスできてるのヤバ……。」
しずめき「百鬼夜行の一ノ鬼でございますから。」
コリン「ところで、たいてんきさんの対決ってもういいの?グッズTシャツまで着こんで、なんか満面の笑顔でうちのリーダーと肩組みデュエットしちゃってるけど。」
たいてんき「あっ。」
ゲイル「たいてんきも気づいたか!タイムキラーズと百鬼夜行にアンコールだ!もちろんもう一曲、いけるだろ!?」
たいてんき「い、いや、そうではなくっ!わしは、かりすま対決の決着をじゃなぁっ!」
「妖怪くじえれきてる最高っ~!」
たいてんき「かーかっかっかっ!認めてやろうではないか!たいむきらーずの者どもが、我が百鬼夜行のこらぼ相手として真にふさわしいことをな!」
ミサリサ「真にふさわしいコラボ相手……、つまりテーマソングを依頼したいってこと!?」
たいてんき「ぬっ!?ま、まあ、そ、そういう……、」
たいてんき「ことじゃな!」
しずめき「ヨッ、大妖怪!和の国一の太っ腹!ちなみにてーまそんぐの依頼料はこのようになっております。」
たいてんき「しずめきよ、ぜろがひとつ違うではないか。」
しずめき「これは無礼をいたしました!大妖怪がお認めになった相手でございましたね!ぜろをふたつほど足しておきましょう!」
たいてんき「ぜろが多いと言ったんじゃ!」
しずめき「まさか百鬼夜行を統べる者がてーまそんぐの依頼料をケチられると……?」
たいてんき「そ、そうは言っとらん!ええい、好きなだけぜろを書くがよい!金は天下の回りもの、惜しみなどせぬわ!」
たいてんき「……、わ、わしのまんじゅう代が~っ!」
コリン「本当にお金は大丈夫なの……?ていうか、景品代って結局どうしたの?」
しずめき「らいぶぐっずで稼がせていただきまして。」
コリン「グッズ展開、しずめきさんがやってたの!?じゃあ、たいてんきさんの絶妙なダサTシャツも……!?はっ、まさか、ダサTシャツを着せたいがために……?」
しずめき「てへ。」
エレノア「……そう?」
しずめき「おや。」
エレノア「音は嘘をつかないもんさ。」
しずめき「……ふ。このしずめきが一ノ鬼を務める百鬼夜行の頭領なのですから、容易く、かの名を皆々様に刻み込んで頂かなくては。」
しずめき「私を征す大妖怪ならば、朝飯前でございましょう。」
しずめき「……Tしゃつをすべて売り切ることも!」
しずめき「ねーっ、たいてんき様っ!臨時収入はTしゃつの売り上げにかかっておりますよ!」
たいてんき「なぬぅっ!?ま、まかせるがよい!取り返してみせるぞ、わしのまんじゅう代……ッ!」
ゲイル「カウントダウンライブ、ラストアンコールはこの曲!『妖怪くじえれきてる・当選発表』だ~っ!当たっても外れても、明日からまた頑張ってこーぜィ!」
たいてんき「さあさ、者ともくじを持て!いざやいざやの大一番!今年の福は誰ぞのもの!腕組み肩組み、人も化生も天を戴き、歌えや踊れ!」
ゲイル、たいてんき「開封ー!」

しずめき「そろそろ、らいぶもお開きのようでございます。」
しずめき「それでは、またどこかでお会いいたしましょう。我ら、百鬼夜行。次に顕れるははてさて、いずこか。天を戴く我らが戴天鬼の歩む先、私も楽しみにございます。」
しずめき「おや、もう灯が消える頃でございますね。怪談噺の蝋燭が吹き消される前に、最後に私もひとつ、くじを開きましょうか。」
しずめき「かい。」
「ふうっ。」

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